40代からの社会福祉士・精神保健福祉士合格

40歳で勉強を始めて、42歳で社会福祉士・45歳で精神保健福祉士に合格した医療ソーシャルワーカーのブログです。

第32回社会福祉士合格体験記 第11回(スランプ、「1点の重み」のもう一つの意味、忘却との闘い)

1 「1点の重みの」のもう一つの意味

 社会福祉士国家試験の受験界では,「1点の重み」という言葉が使われます。合格点ボーダー上には1点につき数百人の受験生がひしめき合っているため,決して1点をおろそかにしてはいけないという意味で使用されています。

 しかし,受験勉強が佳境に入り点数が伸び悩むようになり,「1点の重み」のもう一つの意味を感じるようになりました。すなわち,確実に1点を積み上げるには,ものすごい勉強量が必要であるという意味での「1点の重み」です。

 たとえば,医療福祉分野で働いている方であれば,何も勉強しないで過去問を解いても60点台,場合によっては70点台の得点をすることができると思います。何も勉強しないで60点台が取れたのだから,合格点が例年90点前後だとして,残りの30点を積み上げるのは簡単だろう・・・と思いがちです。

 しかし,この30点が勉強しても勉強しても確実には埋まらないのです。60点台から90点台100点台まで,確実に1点を積み上げるには,多くの労力・時間を要します。勉強しても勉強しても点数が伸びない上,新知識と既存知識とが干渉して混乱し,むしろ点数が下がることさえありました。

 不安と焦燥から新しい教材に手を出す誘惑にかられました。しかし,何とか思いとどまって,現在使用している受験対策テキストを愚直に繰り返すことにしました。合格後の現時点において考えても,当時のこの判断は正しかったと思います。

2 忘却との闘い

 40歳代という年齢から,記憶力の減退に悩まされました。覚える先から次々に忘れていき,無力感にさいなまれました。悩み抜いた挙句,懐かしの学習器「キオークマン」に手を出して失敗したりしました(私には効果はなかったです・・・)。

 そこで,忘却への対策として,まずは,記憶対象を絞り込みできる限り少なくすることにしました(それでもかなりの量ではあります)。次に,覚えやすい形に知識を加工することにしました。

 もっとも,幸いにもこの二つの作業は,各社受験対策テキスト作成者が既にやってくれています。市販されている受験対策テキストを購入して利用すればよく,自分で記憶対象を取捨選択したり,覚えやすいように表などを作ったりする必要は全くありません。

 あとは自分が記憶するだけです。10回記憶して忘れたら11回記憶すればいい。100回記憶して忘れたら101回記憶すればいい。1000回記憶して忘れたら1001回記憶すればいい。ただそれだけのことだと考え,ひたすら記憶しました。