40代からの社会福祉士・精神保健福祉士合格

40歳で勉強を始めて、42歳で社会福祉士・45歳で精神保健福祉士に合格した医療ソーシャルワーカーのブログです。

第25回精神保健福祉士合格体験記 第12回(最終回)

 特にお伝えしたかったことは,3年前に受験した社会福祉士受験のときと同じく,1.「受験」勉強を徹底的にやった2.勉強対象を絞り込んで徹底的に繰り返した,の2点になります。結果として,70点で合格することができました。

 たしかに,第25回精神保健福祉士専門科目では,今まで見たこともない知識を問う問題や最新動向を問う問題も少なからず出題されました。しかし,このような未知・最新の問題は,他の受験生も正答することはできません。

 合否を分けるのは,このような未知・最新の問題ではなく,過去の精神保健福祉士国家試験で何度も出題されている基礎知識を問う問題だと思います。何度も出題され手垢のついた基礎知識を正確に理解・記憶しているか否かが,合否を分けると考えます。最新知識・些末な知識を求めていたずらに勉強範囲を広げるのではなく,基礎知識を正確に理解・記憶するための受験勉強を愚直に繰り返すことが合格への近道だと思います。

 もっとも,これはあくまで私の意見であって,受験生全てに当てはまるわけではありません。とりわけ,私の精神保健福祉士専門科目の勉強方法は,これまでもお話ししてきた通り,社会福祉士国家試験の受験対策テキスト・社会福祉士国家試験の受験対策講座を使用するというかなり特殊なものです。「自分にもあてはまる」「自分にとって有益」と思った部分だけを切り取って,参考にしていただけますと幸いです。

 最後になりましたが,皆さまのご健闘をお祈りいたします。

第25回精神保健福祉士合格体験記 第11回(本試験当日)

1 試験説明開始時刻直前まで勉強した

 本試験当日は,宿泊ホテルのチェックアウト時間の11時まで受験対策テキストを開いて勉強しました。また,試験会場に入室した後も,試験説明開始時刻直前まで受験対策テキストを開いて勉強をしました。

 これまで何百回と繰り返して馴染んだ受験対策テキストを開いて勉強していると,自宅で勉強しているような感じがして,とても落ち着きました。

2 会場が広すぎて迷子になる

 3年前の2020年2月に第32回社会福祉士国家試験を受験した際には,隣県の県庁所在地で受験しました。地方の受験会場ということもあり,高等学校が試験会場でした。受験者数も多くはなく,試験会場で迷子になることはありませんでした。

 これに対して,今回受験した第25回精神保健福祉士の受験会場は,大阪のATCホールでした。大規模展示場で,試験種別ごとに「島」が分かれており,会場内に掲示された巨大な座席表を見ながら,自分が受験する席を探し出すのに一苦労しました。

 会場内画像があれば雰囲気をお伝えしやすいのですが,会場内の写真を撮ろうとしたところ,係員に制止され残念ながら撮影できませんでした。

3 1点でも多く「もぎ取る」

 思いのほか早く試験問題を解き終えることができたため,試験終了時間まで1時間ほど余ってしまいました。途中退出する受験生も多くみられました。しかし,私は途中退出はせずに,各社模擬試験でこれまで行ってきたのと同様に,もう1点取れないか・マークミスはないかと最後の1秒まで悪あがきをしました。

 

第25回精神保健福祉士合格体験記 第10回(直前期の過ごし方)

 1月から2月の直前期は,新しい事項には手を出さず,これまでやったことの精度を上げることだけに注力しました。

1 新しい事項には決して手を出さなかった

 精神保健福祉士国家試験では,99パーセントの理解・記憶では1点には結び付きません。100パーセントの理解・記憶が求められます。比喩的に言うと,合格のための武器となるのは,10,000個の曖昧な知識ではなく,100個の正確な知識です。

 そこで,各社模擬試験が終わる12月末から試験当日までは,新しい事項には決して手を出さず,これまで勉強した基礎知識の理解・記憶を100パーセントの精度に引き上げることだけに注力しました。

2 事前に準備できることは全て事前に準備した

 本試験当日は本試験問題を解くこと以外に無駄なエネルギーを使いたくなかったので,事前に準備できることは全て事前に準備しました。

 たとえば,私が居住しているのは地方の田舎のため,近隣県に試験地がなく,試験地「大阪」で受験する予定でした。養成校に確認したところ,試験地「大阪」の試験会場は,例年「ATCホール」又は「NTT西日本研修センタ」とのことでした。

 そこで,夏頃には,ATCホールの近隣ホテルである「さきしまコスモタワーホテル」,NTT西日本研修センタの近隣ホテルである「ホテル京阪京橋グランデ」の試験日前日宿泊予約を取りました。試験日前日の宿泊施設予約に際して留意したのは,(1)当日の交通トラブルを回避するため試験会場まで徒歩10分圏内である点,(2)試験会場入場時間までホテル勉強するために11時までのレイトチェックアウトが可能な宿泊施設であるという点です。

 これらの両者のホテルについては,模擬試験受験の際に実際に宿泊して,試験予定会場までの経路や,周辺のコンビニ等の施設について事前チェックを行いました。

 そして,12月初旬に受験票が送られてきて試験会場がATCホールに確定した時点で,「ホテル京阪京橋グランデ」の予約はキャンセルしました。

 私が試験前日に宿泊した「さきしまコスモタワーホテル」は,試験地「大阪」の試験会場であるATCホール至近にあります。11時までのレイトチェックアウトが可能ですので,試験会場入室可能時間の直前までホテルで勉強をすることができます。また,ATCホールまで連絡通路で直接繋がっていて,移動がとても便利です。

 また,たとえば,試験に関して少しでも疑問がある点は,インターネットで調べたり友人に聞いたりしてお茶を濁すのではなく,試験実施の権限を有する試験センター試験室に対して電話で問い合わせをして確認しました。カレンダー機能が付いた時計を試験中に使用してもよいかなど,かなり細かい事項に関しても実際に試験センター試験室に対して電話問い合わせをして確認し,疑問点を払拭しました。

3 体調管理に神経質すぎるほど気を遣った

 試験直前の2か月間は,体調管理に特に気を遣いました。

 具体的には,新型コロナウイルス感染症予防接種は,毎回最速で受けました。また,インフルエンザ予防・新型コロナウイルス感染症予防のためうがい手洗いを徹底する,人込みにはいかない,生ものは食べない,飲み会などはすべて断る,睡眠時間を決して削らないなど神経質すぎるほどに体調管理を行いました。

第25回精神保健福祉士合格体験記 第9回(各社模擬試験の感想)

 今回は,私が受験した第25回精神保健福祉士国家試験向け各社模擬試験についてお話しします。なお,3年前の2020年2月に第32回社会福祉士国家試験を受験した際に受けた社会福祉士国家試験向け各社模擬試験については,過去記事をご参照ください。

kinmokusei2007.hatenablog.com

1 ソ教連

 日本ソーシャルワーク教育学校連盟(略称「ソ教連」)加盟校において実施される模擬試験です。母校がソ教連加盟校でない,または加盟していても模擬試験を実施していない場合は,中央法規出版が一般受験生の申込窓口になっており,ここを通して受験することができます。私が在学していた精神保健福祉士養成校では,10月下旬に実施されました。受験者数は,10月下旬時点で2,591名でした。精神保健福祉士専門科目受験生の多くは,ソ教連模試のみを受験するようです。例年難しすぎると評判の模擬試験ですが,今年度に関しては,問題・構成・難易度のいずれも適切でした。

 もっとも,共通科目受験生も受験するためか,精神保健福祉士専門科目受験生についても,問題番号やマークシート番号が84番から始まるという本試験とは異なる形式になっているという欠点がありました。なお,精神保健福祉士専門科目本試験では1番から始まります。

2 日総研

 日総研が実施する模擬試験です。11月下旬に開催されました。

 模擬試験に申し込みをすると,特典が多くついてきます。具体的には,精選過去問題集,解答分析&テクニック集,そのまま覚える最頻出正文集2022などです。いずれもPDFファイルでの配付になります。精神保健福祉士専門科目だけでなく,社会福祉士の問題等も閲覧できます。またメルマガ登録すると,勉強法などの最新情報メールが毎週届きます。もっとも,メールの内容は大半が社会福祉士受験生向けです。

 ただ,日総研の模擬試験には欠点がいくつかあります。

 第一に,成績結果が,他社のようにデータ処理されて返却されません。点数が赤鉛筆で記入されて返却されるだけです。集計データレジュメが添付されていますので,自分の点数を集計データレジュメと照らし合わせて,自分で分析する必要があります。

 第二に,本試験とは勝手が違い,マークシートに解答を記入するのではなく,マークシートが印刷された冊子に解答を記入します。

 第三に,誤植が多いです。訂正レジュメが度々配布されました。

 第四に,受験料9,000円と高いことです。精神保健福祉士専門科目のみの受験であっても,社会福祉士共通科目・専門科目の受験でも,同じ受験料がかかります。それにもかかわらず,精神試験専門科目受験の場合は,社会福祉士の問題冊子等はいただけませんでした。今後の改善をお願いしたいと思います。

3 福祉教育カレッジ

 福祉教育カレッジが実施する模擬試験です。団体申込をする精神保健福祉士養成校が多く,在学中または修了した母校養成校で受験することができます。個人申し込みの場合は,自宅受験となります。社会福祉士国家試験の場合は,都道府県社会福祉士会が福祉教育カレッジと協力して同一の模擬試験を実施していますが,精神保健福祉士の場合は,精神保健福祉士協会は模擬試験を実施しておりません。

 私が在学していた精神保健福祉士養成校では12月下旬に実施されました。受験者数は,531名でした。精神保健福祉士専門科目受験者数が非常に少ないです。各社模擬試験の中では唯一,解説冊子に問題が解説と同じページに掲載されており,復習がしやすかったです。

第25回精神保健福祉士合格体験記 第8回(模擬試験の受け方と復習方法)

1 模擬試験の受け方

 今回は模擬試験の受け方についてお話します。

 各社の模擬試験が実施される10月下旬から12月下旬にかけては,模擬試験を受けながら,弱点の把握と補強とに努めました。

2 あくまで会場受験にこだわった

 秋から始まる各社模擬試験は,多少無理をしてでも会場で受験しました。私が居住している県は地方の田舎のため,社会福祉士受験のときとは異なり,精神保健福祉士模擬試験の受験会場が近隣県にありませんでした。そこで,高速バスで大阪に行って受験しました。その際には,本試験の際にも宿泊するであろう試験予定会場の近くのホテルに宿泊しました。

 また,できる限り多くの模擬試験を受験するようにしました。試験の感覚を掴むとともに,失敗経験と試行錯誤の機会をできる限り多く持ちたかったからです。具体的には, 10月に日本ソーシャルワーク教育学校連盟(略称「ソ教連」)の模擬試験を,11月に日総研の模擬試験を,12月に福祉教育カレッジの模擬試験を受けました。

3 模擬試験の受験当日

 模擬試験受験当日は,途中退室する受験生が少なくない中,どんなに出来が悪くとも途中退室せず,もう1点取れないか・マークミスはないかと最後の1秒まで悪あがきをしました。模擬試験で試験終了時間まで粘れなければ,本試験で粘れるわけがないと考えたからです。

4 超難関マークシート

 また,マークに関しては特に注意して,マークの練習を意識的に行いました。本試験のマークシートを実際にご覧ください。科目ごとに区切りがあるわけでなく,5問10問ごとに区切りがあるわけでもなく,縦長2列のマーク欄がただ無機質に配置印刷されているだけです。これに加えて「2つ選べ」の問題が随所に挿入されます。マークミスをしてはいけないと簡単に言いますが,このような超難関マークシートでは,むしろマークミスをしない方が難しいと思います。

 そこで,試行錯誤を繰り返しつつ,マークミス対策には徹底して取り組みました。たとえば,(1)試験開始直後の一番集中力が高いときに,全ての問題にざっと目を通し,「2つ選べ」の問題文の上に数字の「2」を大きく記入する(最初は「2つ選べ」を丸で囲んでいましたが,見直しの際に問題文に埋もれてしまい見落とすことが少なくなかったため,数字の「2」を大きく記入するようにしました),(2) マークのズレを防ぐため,まずは問題を最後まで解答し,その後にまとめてマークシートに記入する,(3) マークシートに記入する際は,目で見るだけではなく,必ず人差し指で押さえながら記入する(人差し指で押さえながらマークする姿はかなり滑稽で無様ではありますが,マークミス対策としては極めて有効です),(4) マークの見直しをする際には,記入するときとは逆の方向,すなわち集中力の低下する最後の問題から最初の問題にさかのぼるようにし,両手の人差し指で問題冊子とマークシートとを押さえながら見直す,などの工夫を考えて実行しました。

 さらに,日本ソーシャルワーク教育学校連盟(略称:ソ教連)のウェブサイトで精神福祉士専門科目マークシートを購入して,過去問題を解く際にマークを塗る訓練を合わせて行いました。

5 模擬試験の復習方法

 模擬試験の復習は,できる限り記憶が鮮明な受験当日に行いました。

 第一に,ケアレスミスによる間違いについては,最重要・最優先事項と位置づけ,原因を徹底的に分析した上で,「具体的な」対策を立てました。

 すなわち,間違った問題の内容,問題冊子内での当該問題の位置,試験開始からの経過時間,当該問題の解き方・思考,解答中の心理状態,試験会場の状況にはじまり,模擬試験当日・試験前1週間の体調,心理状態,食事,睡眠時間に至るまで,ケアレスミス1つにつきA4用紙数枚程度に文章として書き出して分析・検討しました。

 その上で,「気をつける」といった抽象的な対策ではなく,たとえば先に述べた「人差し指で押さえながらマークする」のように,「具体的な」対策を考え出して実行し,有効性を検証するようにしました。このような作業を繰り返すことにより,ケアレスミスを少しずつ減らしていきました。

 なお,ケアレスミスに限らず,受験勉強の状況・反省点などは,頭の中だけで考えるのではなく,必ず紙媒体に書き出した上で分析・検討するようにしました。書き出すことによりはじめて,客観的な分析・検討が可能になると考えたからです。

 第二に,模擬試験の成績表が返ってきた後は,全受験者正答率が50パーセントを超えているにもかかわらず,私は間違ってしまった問題をピックアップして復習しました。

 他の受験生ができないものについては,私ができなくとも全く問題はありません。しかし,他の受験生ができるにもかかわらず,私ができていない事項は,致命傷になりかねません。そこで,重点的に復習をしました。



第25回精神保健福祉士合格体験記 第7回(受講した受験対策講座)

 精神保健福祉士国家試験は,一部の秀才を除き,養成校カリキュラムの勉強をしているだけでは合格することはできません。養成校カリキュラムの勉強に加えて,別途,国家試験対策の受験勉強をする必要があります。以下では,国家試験対策に不可欠な国家試験対策講座についてお話します。

 なお,精神保健福祉士受験対策講座については,社会福祉士国家試験・精神国家福祉士国家試験に大学の命運を賭けている日本福祉大学のNFUライセンススクール(日本福祉大学ライセンススクール)のウェブサイトに受験界の著名な講座が網羅されています。講座情報が集約されていて便利ですので,よろしければご参照ください。

nfuls.nfu.co.jp

1 精神保健福祉士専門科目は良い受験対策講座がない

 第25回社会福祉士受験体験記 第5回(受験対策テキスト選び)では,精神保健福祉士受験対策テキストにはお勧めできるものがないとお話ししました。

kinmokusei2007.hatenablog.com

 せめて良い受験対策講座に出会いたいと思い,いくつかの精神保健福祉士受験対策講座を受講してみました。しかし,受験対策テキストと同様に,精神保健福祉士専門科目の受験対策講座もお勧めできる良い講座がありませんでした。受験者総数7,000人程度の非常に小さなマーケットですから,ビジネスとして成り立たない・良いサービスが生まれないというのは仕方がないのかもしれません。

 以下では,私が受講してみた精神保健福祉士受験対策講座の感想を述べてみたいと思います。なお,「第35回社会福祉士国家試験合格必勝DVD講座(飯塚慶子講師)」以外の講座は,スポット視聴・3~4倍速での流し視聴の後に視聴中止しており,しっかりと視聴して吟味した上での感想ではありませんのでご容赦ください。

2 福祉教育カレッジ第35回社会福祉士国家試験合格必勝DVD講座(飯塚慶子講師)

 精神保健福祉士専門科目受験生であるにもかかわらず,「第35回社会福祉士国家試験合格必勝DVD講座(飯塚慶子講師)」を受講して勉強しました。

 精神保健福祉士専門科目受験なのに,社会福祉士国家試験の受験対策講座を受講するなんてバカなの?と不思議に思われたと思います。

 しかし,精神保健福祉士専門科目は,共通科目の人体,心理学,社会保障,障害者,低所得者,保健医療,権利擁護,同じく社会福祉士専門科目の社会調査,基盤と専門職,理論と方法,介護保険,就労支援,更生保護でほとんどカバーできます。

 そして,上記科目を最もわかりやすく講義しているのが飯塚慶子講師だと思います。語呂合わせ等を多用することから,「試験合格のみを目的とした講師で全くもってけしからん」などと大学教授等から批判されることも少なくない飯塚慶子講師です。しかし,実は福祉の基本をしっかり理解することができる深い講義をされています。社会福祉士精神保健福祉士に合格した後に,はじめてわかると思います。社会福祉士国家試験受験対策としてダントツの人気を誇る飯塚慶子講師の講座ですが,精神保健福祉士専門科目の受験対策講座としても優良かつ有効な講座であると思います。

 ちなみに,私が3年前に社会福祉士に合格した際も,福祉教育カレッジの「第32回社会福祉士国家試験合格必勝web講座(飯塚慶子講師)」を受講しました。

kinmokusei2007.hatenablog.com

 社会福祉士受験から3年が経過し,最新年度版の同じ講座を再受講したことになりますが,第32回より講義時間が大幅に増え,ほぼ全範囲を講義で扱うように改善されていました。また,「教科書の使い方と国試勉強法」「過去問題集の学習法,模擬試験の解き方・復習方法」という講義が追加され,さらに充実した内容になっていました。これらの講義を視聴したほうが,私の合格体験記を読むよりもはるかに有益だと思います。

3 その他にはお勧め講座がない

 上記「第35回社会福祉士国家試験合格必勝DVD講座(飯塚慶子講師)」以外には,お勧め講座がありません。

 

(1) ふくし合格ネット 精神保健福祉士合格基本講座2022 専門科目のみ(海老澤浩史講師)

 精神保健福祉士専門科目の知識をゼロから解説する基礎講座として数少ない講座です。私のように,精神保健福祉士専門科目の受験勉強のために社会福祉士受験対策講座を受講するというおかしなことをせず,普通に精神保健福祉士専門科目の勉強するのであれば、本講座が無難かと思います。YouTubeでサンプル動画が公開されていますので、試みに視聴してみてください。

 海老澤浩史講師の講義も決して悪いものではなく,他の受験対策講座講師の講義や大学教授・専門学校教師の授業に比べればわかりやすいと思います。ただ,飯塚慶子講師のわかりやすさには残念ながらまだまだ及ばないというのが私の感想です。

 また,過去問演習や一問一答問題演習のeラーニングシステムも一昔前のレベルです。加えて,オフラインでは使用できないため,wi-fi環境がない場合は多くの通信量を消費します。

 さらに,有料オプションで印刷教材の申し込みができますが,送られてくる印刷教材がB4版のプリントをホチキスで綴じただけの粗末なものです。せめて製本してほしかったと思います。今後の改善をお願いしたいと思います。

(2) いとう総研 動画で覚える!精神保健福祉士国試ナビ2023(伊東利洋講師)

 市販テキスト「見て覚える!精神保健福祉士国試ナビ専門科目2023」で知識を確認し,その後にオリジナル過去問レジュメを使って当該範囲の過去問を確認するという形で講義が進みます。過去問演習講座と言ってもよく,中上級者向きです。基礎知識のゼロからの解説はほとんどありません。基礎知識は既に習得済みであることを前提に,知識の再確認と過去問での問われ方を確認していく講座です。知識ゼロの初学者はついていくことが難しいと思います。

 過去問検討・演習をしっかりと行いたい受験生にとっては良い講座だと思います。伊東利洋講師の過去問の分析力は秀逸です。ただ,割と単調な口調で講義が進むため眠くなります。YouTubeでサンプル動画が公開されていますので、試みに視聴してみてください。

(3) NFUライセンススクール 精神保健福祉士模擬試験を活用したポイント攻略講座

 ソ教連模試の復習を兼ねてZOOM受講してみました。3年前に社会福祉士を受験した際にも同じ講座を受講し,飯塚慶子講師が担当していて良い内容でした。しかし,今回受講した精神保健福祉士専門科目は担当講師が大学教授で,いまひとつの内容でした。

 同じ講座であっても担当講師によって講座の良し悪しが大きく変わると感じました。講座を受講する際には,講師を基準として選ぶのが良いかと思います。

(4) 日本ソーシャルワーク教育学校連盟(ソ教連) 精神保健福祉士受験対策講座2023

 有料の講座ですが,例年試験直前期の年末頃になると,YouTubeで無料配信されます。私は年末に気分転換のため,一部の講義をYouTubeで「ながら視聴」してみました。

 科目ごとに担当講師が異なり,受験対策専門講師ではなく大学教授や医師などの専門家が各分野の講義を担当します。学術的・実務的には面白い内容もありますし,例えば,2023年版「精神疾患とその治療」を担当された田村修先生(勤医協中央病院)の講義のように「ほほう」と感銘を受けたものもありました。ただ,試験合格という点ではあまり役に立たないように思います。

(5) YouTube動画

 多くの方が,精神保健福祉士の講義動画をYouTubeに動画をアップロードしています。福祉業界・福祉教育界の有名ユーチューバー達の動画も多くあります。しかし,福祉業界・福祉教育界の有名ユーチューバー達の動画であっても内容の誤りや不正確な点が多く,気分転換で視聴するのは別としても,受験勉強のために視聴するのはお止めになったほうが良いと思います。

第25回精神保健福祉士合格体験記 第6回(問題集選びと問題集の使い方)

 今回は,私が受験した第25回精神保健福祉士国家試験向け問題集についてお話しします。なお,3年前の2020年2月に第32回社会福祉士国家試験を受験した際に使用した,社会福祉士国家試験向け問題集については,過去記事をご参照ください。

kinmokusei2007.hatenablog.com

1 問題集選び

 問題集は,「精神保健福祉士国家試験過去問解説集2023」(中央法規出版)を使用しました。というか,精神保健福祉士国家試験の過去問題集で市販されているものはこれしかなく,選択の余地がありませんでした。私は共通科目免除受験生なので,専門科目の過去問だけが欲しかったのですが,本書は共通科目の過去問も漏れなくついてきます。その分お値段も高くなっています。もっとも,後に述べますが,共通科目の過去問も受験勉強に使用しました。

2 精神保健福祉士の過去問の入手の仕方

 精神保健福祉士国家試験の過去問で市販されているものは中央法規出版のものしかありません。直近3年分の過去問しかありませんので少々心細いです。そこで,精神保健福祉士国家試験の過去問の入手方法を考えました。

 

(1)社会福祉振興・試験センター

 試験の実施権限を有する社会福祉振興・試験センターウェブサイトから直近3年分の過去問題・解答のPDFファイルをダウンロードすることができます。試験問題のレイアウト等も本試験そのままです。

 しかし,解説はついていません。また,直近3年分のみのため,市販されている中央法規過去問解説集と変わりありません。

(2)インターネット無料サイト

 インターネットの無料サイトから過去問をダウンロードすることができます。比較的古い過去問も入手することができます。解説もついています。

 しかし,制度改正や数字の更新に問題文が対応していない,解説に誤りが多いなど欠点が多いため,使用するには注意が必要だと思います。

(3)「動画で覚える!国試ナビ」の過去問オリジナルレジュメ

 いとう総研が開催している受験対策講座「動画で覚える!精神保健福祉士国試ナビ2023」を受講すると,直近3年分の全過去問と,直近3年より前の過去問のうちの重要過去問が掲載されたオリジナル過去問レジュメがついてきます。年度別ではなく,分野別・項目別に過去問が掲載されており,勉強しやすいです。

 しかし,解説が薄く「動画で覚える!国試ナビ」講座を受講しないと意味が分からない,「動画で覚える!国試ナビ」講座を受講しないと入手できないなどのデメリットがあります。

(4)日総研の模擬試験受験者特典

 日総研の模擬試験を受験すると,特典の一つとして,直近3年分の過去問だけでなく,かなり昔にさかのぼった過去問がPDFファイルで交付されます。解説もついています。

 私は,直近3年分の過去問については市販の「精神保健福祉士国家試験過去問解説集2023」(中央法規出版)を使用し,直近3年分より前の過去問については,この日総研の過去問を使用して受験勉強をしていました。

 しかし,日総研の模擬試験を受験しないと入手できない,受験料が比較的高いこと(精神専門科目だけの受験でも,全科目受験と変わらず9,000円です),PDFファイル形式でしか入手できず紙媒体で使う場合は印刷する必要があるなど,デメリットがあります。

3 過去問以外の問題集はどうか?

 なお,過去問題集の他にも,各社から模擬試験問題集,一問一答問題集,予想模擬試験が市販されています。たとえば,「精神保健福祉士国家試験模擬問題集2023」(中央法規出版)のように一定の評価を得ているものもあります。

 しかし,これらの問題集や予想模擬試験を解くことで身につく力は,本試験で求められている力とは何か違う感じがしたので(曖昧な表現で申し訳ありません),勉強対象から除外し使用しませんでした。

4 アプリやeラーニングはどうか?

 精神保健福祉士専門科目問題のアプリやeラーニングシステムが各社からリリースされています。

 しかし,例えばスタディサプリシリーズなどの,リリースから長期間が経過しバージョンアップを重ねて洗練されたアプリ・eラーニングシステムなどと比較すると,各社いずれも「紙媒体の問題・解説をデジタルにしてみました」程度のお粗末なレベルに過ぎず,学習効率はあまりよくないと思います。

 5年後10年後には福祉系資格についても学習効率が飛躍的に上昇するアプリやeラーニングシステムがリリースされていると思います。しかし,少なくとも現時点においては,社会福祉士精神保健福祉士の受験勉強にアプリやeラーニングシステムをメインに使用することはお勧めできません。

 とは言いつつ,アプリには否定的な意見を持っている私ですが,中央法規出版の「精神保健福祉士 合格アプリ2023 専門科目過去問」を購入して使用していました。このアプリは,「精神保健福祉士国家試験過去問解説集2023」に掲載されている専門科目の過去問・解説と全く同内容です。紙媒体とアプリと二重で購入するのはお金の無駄ではないかと思われるかもしれません。

 この点,私は,アプリは紙ベースの過去問解説集とは別目的で使用しました。すなわち,「精神保健福祉士国家試験模擬問題2023」で勉強したことの復習として,電車の待ち時間や食事中などの隙間時間にスマホで使用していました。オフラインでも使用できるアプリなので,通信量を気にすることなく安心して使用することができました。

5 過去問題集の使い方

 私は,過去問題集を,演習目的ではなく,私が使用していた受験対策テキスト「社会福祉士の合格教科書2023」(福祉教育カレッジ)で理解・記憶したことの確認を目的として使用しました。

 理解・記憶の確認が目的であるため,1回解いただけで理解・記憶できた問題は,再び解くことはしませんでした。これに対して,解けなかった問題は,確実に解くことができるようになるまで何十回と繰り返して解きました。

 また,専門科目の過去問だけでなく,共通科目の,人体,心理学,社会保障,障害者,低所得者,保健医療,権利擁護の過去問についても解いて勉強しました。直近第24回精神保健福祉士専門科目の過去問を解いてみて,共通科目の出題内容と精神保健福祉士専門科目の出題内容とが多く重なっていると感じたからです。

第25回精神保健福祉士合格体験記 第5回(受験対策テキスト選び)

 今回は,私が受験した第25回精神保健福祉士国家試験向け受験対策テキストについてお話しします。なお,3年前の2020年2月に第32回社会福祉士国家試験を受験した際に使用した,社会福祉士国家試験向け受験対策テキストについては,過去記事をご参照ください。

kinmokusei2007.hatenablog.com

1 精神保健福祉士専門科目の受験対策テキストがほとんど市販されていない

 今回は受験対策テキストについてお話します。

 「本が1冊増えると,合格が1年延びる」という古くからの受験格言があります。この格言にならい,使用する受験対策テキストを1冊に絞り込もうとしました。

 ところが,精神保健福祉士専門科目の受験対策テキストがほとんど市販されていないという問題に直面しました。全社合わせても全部で3冊程度しかありません。また,以下でも述べますが,いずれもイマイチな内容の受験対策テキストばかりです。受験者総数7,000人程度の非常に小さなマーケットですから,ビジネスとして成り立たない・良いサービスが生まれないというのは仕方がないのかもしれません。

 困り果てた末に,「社会福祉士の合格教科書2023」(福祉教育カレッジ)を受験対策テキストとして使用することにしました。また,補助的に「精神疾患にかかわる人が最初に読む本」(照林社)を使用しました。

 「本が1冊増えると,合格が1年延びる」という古くからの受験格言からすると,最悪の選択ですが,そもそも良い精神保健福祉士専門科目受験対策テキストがないという事情からやむを得ない選択となりました。

 精神保健福祉士専門科目の受験対策に「社会福祉士の合格教科書2023」(福祉教育カレッジ)を使用することにした理由は以下の通りです。

 まず,全国の養成校学生が皆持っているであろう「最新 精神保健福祉士福祉士養成講座シリーズ」(中央法規出版)または「精神保健福祉士養成セミナーシリーズ」(へるす出版)は,その分量から受験対策テキストとしては論外と考え,除外しました。

 次に,精神保健福祉士専門科目受験界では最もオーソドックスな「精神保健福祉士国家試験受験ワークブック2023 (専門科目編)」(中央法規出版)は,図や表が少なくて分かりづらく,私には無理と考え,除外しました。

 さらに,「精神保健福祉士 完全合格テキスト 専門科目 第5版」(翔泳社)は,内容が不十分かつ不正確であることなどの欠点が多く目についたため,除外しました。

 最後に,最も多くの受験生が使用しているであろう「見て覚える!精神保健福祉士国試ナビ専門科目2023」(中央法規出版)も検討しました。しかし,本書も受験対策テキストとしてはいまひとつと感じました。

 具体的には,あくまでまとめノートであり初学者が読んでも意味が分からない,知らない用語がたくさん出てくるが解説がなく逐一調べる必要がある,記述が不正確(たとえば,義務と努力義務の違いが不正確など),項目の単なる羅列が多いなどの欠点が多く目についたため除外しました。

 結局のところ,「社会福祉士の合格教科書2023」(福祉教育カレッジ)を使用して精神保健福祉士専門科目の受験勉強をしました。

2 精神保健福祉士専門科目の受験対策に,社会福祉士受験対策テキストを使って大丈夫なの?

 精神保健福祉士共通・専門科目受験生ではなく専門科目受験生なのに,なぜ社会福祉士の受験対策テキストである「社会福祉士の合格教科書2023」を使ったのか?と不思議に思われると思います。その理由は,以下の通りです。

 第一に,精神保健福祉士専門科目の範囲は,社会福祉士の受験対策テキストでほぼカバーできるからです。直近第24回精神保健福祉士国家試験専門科目過去問を実際に解いてみて,「社会福祉士受験勉強の復習で十分」と感じました。

 具体的には,社会福祉士共通科目の,人体,心理学,社会保障,障害者,低所得者,保健医療,権利擁護,同じく社会福祉士専門科目の社会調査,基盤と専門職,理論と方法,介護保険,就労支援,更生保護を復習しておけば,精神保健福祉士専門科目でも十分すぎるほど正答することができます。

 とりわけ,第25回精神保健福祉士専門科目では,社会福祉士受験で勉強する内容からの出題が例年に比べても非常に多く,結果として高得点することができました。

 これに対して,精神保健福祉士専門科目の受験対策テキストに掲載されているけれども,「社会福祉士の合格教科書2023」に掲載されていない知識は,精神専門科目問題66の選択肢1の医療観察法の鑑定入院期間だけだったように思います。

 もちろん,第25回精神保健福祉士専門科目では,これまでに出題されたことがない知識や最新のトピックを問う問題が少なからず出題されました。しかし,これらの知識は,精神保健福祉士専門科目の各社受験対策テキスト,「社会福祉士の合格教科書2023」のいずれにも掲載されていない知識でした。社会福祉士の受験対策テキストを使ったからと言って不利にはならなかったと思います。

 第二に,「社会福祉士の合格教科書2023」が精神保健福祉士共通科目の受験対策テキストとしてはもちろんのこと,精神保健福祉士専門科目受験対策テキストとしても優れているからです。上記であげた精神保健福祉士専門科目受験対策テキストよりも,まとめ方・説明の仕方が優れていると思います。

 第三に,私が3年前の2020年2月の社会福祉士国家試験に合格したときに使用していたテキストが,「社会福祉士の合格教科書2020」であり,馴染みがあったからです。過去に一度勉強した内容を復習するかたちになり,効率的に勉強することができました。

 なお,「精神疾患とその治療」の分野については,「社会福祉士の合格教科書2023」だけでは心細く感じたため,「精神疾患にかかわる人が最初に読む本」(照林社)を参考書として使用しました。本書は入門書にすぎませんが,精神疾患がイラスト付きで分かりやすく分類・説明されています。精神疾患とその治療分野で合格点を取るには十分な内容です。

 もっとも,「精神疾患とその治療」分野の問題であっても,第25回精神保健福祉士専門科目に限って言えば,「社会福祉士の合格教科書2023」の人体の分野に記載されている内容のみで十分に正答できました。

第25回精神保健福祉士合格体験記 第4回(秋までの勉強と受験勉強にあたって注意した点)

 1 秋までに基礎知識習得を一通り終わらせる

 今回は秋までの勉強と,受験勉強にあたって特に留意したことをお話しします。

 各社の模擬試験が始まる10月までに,基礎知識の習得と過去問検討とを一通り終えました。

 基礎知識の習得ができていなければ,模擬試験において,取り組むべき問題か飛ばすべき問題かの判断をすることはできません。その結果,当然のことながら時間配分の練習をすることができません。また,自分の弱点がどこにあるかも把握することができません。

 そこで,各社の模擬試験をマイルストーンと位置づけ,各社の模擬試験が始まる時期までに,基礎知識の習得・過去問検討を終えるように受験勉強を進めました。結果として,各社の模擬試験がはじまる10月までには,基礎知識の習得を一通り終えることができ,かつ,過去問検討も終えることができました。

 なお,万が一,模擬試験が始まる時期までに全く勉強ができていない場合であっても,模擬試験は必ず受けようと決めていました。全く手が出ない場合であっても,途中退出はせず,試験終了時間までじっと座って自分の不甲斐なさを思い知る。そのような惨めな体験を経てはじめて,その後の合格への勉強が可能になるのではないかと考えたからです。

2 受験勉強にあたって特に注意したこと

 受験勉強をするにあたって特に留意した点は,社会福祉士受験のときと同じく,次の2点です。

(1)「受験」勉強を徹底的にやる

 「今やっていることは1点に結びつくか」を常に意識して,「受験」勉強を徹底的にすることにしました。

 「学術的」勉強や「実務的」勉強をしていたのでは,知的好奇心は満たされるかもしれませんが,合格することはできません。また,調べる・まとめる・作るといった「作業」は,勉強ですらなく,当然のことながら合格することはできません。そこで,これらは徹底的に排除することにしました。

 受験勉強は,基礎知識の正確な理解・記憶の繰り返しであり,退屈で忍耐力を要する行為です。できることならやりたくはない行為です。また,受験勉強を蔑視・嘲笑する日本独自の風潮もあり,ともすれば軽視しがちです。

 しかし,このような退屈で忍耐力を要する受験勉強を通じてはじめて,精神保健福祉士国家試験に合格することができるのみならず,確固とした基礎が出来上がり,その後の実務的・学術的勉強の学習効率が飛躍的に向上すると思いました。そこで,まずは「受験」勉強に徹底的に取り組むことにしました。

(2) 勉強対象を絞り込んで徹底的に繰り返す

 勉強対象を絞り込んで徹底的に繰り返すことにしました。

 精神保健福祉士専門科目は,社会福祉士に比べれば狭いですが,それなりの広さがあります。これに対して,仕事と両立しながらの社会人受験生は,割くことができる労力・時間には限りがあります。勉強対象を広げていたのでは,合格が遠くなります。

 そこで,勉強対象を,精神保健福祉士国家試験で過去に何度も出題されている基礎知識に絞り込み,これを繰り返すことにしました。具体的には,受験対策テキスト1冊,精神疾患に関する入門書1冊,過去問題集に勉強対象を絞り込み,これを徹底的に繰り返しました。使用した教材については,次回紹介します。

第25回精神保健福祉士合格体験記 第3回(受験勉強を始めた時期)

1 秋から受験勉強を始めても十分間に合います

 今回は受験勉強を始める時期についてお話します。

 社会福祉士合格体験記では,社会福祉士国家試験の受験勉強は4月から始めるべきだと書きました。3年が経過した現在でもこの考えは変わっていません。精神保健福祉士国家試験についても,共通科目を受験する必要がある受験生は,4月から受験勉強を始めるべきだと考えます。

kinmokusei2007.hatenablog.com

 これに対して,精神保健福祉士の共通科目免除受験生は,秋から受験勉強を始めても十分に間に合うと思います。その理由は,精神保健福祉士専門科目の学習範囲が比較的狭く,かつ社会福祉士受験の際に既に学んだ内容と重複する内容がかなり多いからです。また,実際問題として,最新版の精神保健福祉士対策の受験対策テキスト,過去問題集,受験対策講座等が出揃うのが,社会福祉士国家試験に比べて遅く,例年8月頃という事情もあります。

2 受験勉強を始めた時期が早過ぎました

 秋から受験勉強を始めても十分に間に合う精神保健福祉士国家試験(共通科目免除)ですが,実際に私が受験勉強を始めたのは,6月上旬からでした。心配性な性格から,かなり前倒しで受験勉強を始めました。

 まずは,過去問題集を購入して直近3年分の過去問題を解きました。「社会福祉士受験の際に勉強したこととほとんどが重複しているなあ。社会福祉士受験勉強の復習で十分かな」というのが,初めて過去問を解いた際の感想でした。そこで,社会福祉士の受験対策教材を使って受験勉強を始めました。詳細については後の回でお話いたします。

 ただ,6月上旬というのは精神保健福祉士専門科目の受験勉強を始める時期としては早過ぎたと思います。秋頃には受験勉強の新鮮味がなくなり,以降受験日に至るまで,緊張感やメリハリのない受験生活となってしまいました。受験戦略上は失敗であったと反省しています。